M&Aを行うにあたって買収側が売却対象企業ないしは事業等に対する実態を事前に把握し、価格や取引について適切な判断をするための調査を行いますが、この調査のことを、「デューデリジェンス」といい、省略してよく「デューデリ」や「DD」、日本語では「買収監査」といわれます。
欧米では企業を買収したり不動産を購入するときに購入者側の負担で、対象企業に対する資産の実態を外部の専門家に調査依頼し、適正価格かどうかの判断材料を取得しています。売却側から直接得た情報だけでは一方的なもので客観性や信頼性の上でも十分といえず、買収後に事業継続に支障をきたすような大きな財務・法務・労務等に関するリスクが隠れていることもあったり、場合によっては売主自身が感知していないリスクが存在したりすることもあります。
しかし買収後にリスクを背負うのは買主側のため、買主側としてはこのような隠れたリスクが存在するのではないかという懸念がM&Aをする際のハードルとなります。そのためデューデリジェンスを実施してリスクがないかどうかを事前に弁護士や会計士などの専門家に依頼して、買収側の立場に立って調査、評価を行います。
財務デューデリジェンスは対象会社から提供されている財務情報について買主側で実態を把握し、現在の財務状況を評価してリスクを特定するとともに、将来の事業計画の基礎となる損益およびキャッシュ・フローの予測をすることです。
例えば貸借対照表分析、損益計算書分析、キャッシュ・フロー計算書分析、事業計画分析や、過去の税務調査実績からの税務上の問題点の把握、申告書等から現在の税務リスクを分析し、さらに将来のストラクチャーの検討に役立つ情報を収集することが挙げられます。
子会社や兄弟会社など、複数の企業が対象となる場合もありますので、限られた人員と時間を有効活用して、対象範囲(スコープ)を買収側が決定して調査を実施します。
こちらの料金につきましては、小規模の企業のものであれば50万円~中規模の企業であれば100万円~200万円となりますので、一度お電話で問い合わせください。